「子供、かわいいでしょ」と問いかけられるのは何度目だろう。正直なところ、長女がまだ生まれたばかりの頃は素直にかわいいとだけは感じられなかった。自分の時間は一切無くなり、家事は全てこなさねばならず、出産による重症とストレスを抱えた妻を支えねばならない……生活に一切の余裕がなかった。独身時代が長かったので、自分の時間が無くなることはかなりのストレスだった。と言っても趣味らしい趣味はなく、ただダラダラ過ごすだけ。何もしない時間が自分には必要だった。
そんな気持ちも3年も経つと麻痺してしまったのか、長女も次女も素直にかわいいと思えるようになった。二人とも夜まとまって寝てくれるようになったのも大きいかな。長女はイヤイヤ期がほぼ終わり、素直な子供になってきた。話す内容や仕草がとてもかわいい。次女は少し笑うようになった。あやしたら20回に1回くらいは声を出して笑ってくれるようになった。赤ちゃんらしくてかわいい。
これからまたかなり厳しい時期が来るものと思うが、子育てが苦しい思い出に埋め尽くされたものにならなくて本当によかった。かわいいを見つけられるくらいの生活の余裕はいつまでもあり続けてほしい。
