ペーパードライバー教習を受けた
私は10年来のペーパードライバーである。教習所で躓いた訳ではないが、運転する必要に迫られることがなく、公道に出る恐怖心を拭いきれなかった。
今後、二人目の子供が産まれ、公共交通機関での移動が難しくなってくるので、思い切ってペーパードライバー教習を受けてみた。
とりあえず4時間コースを受けてみた。
教習車はプリウスで、家の近辺まで迎えに来てくれた。
診断
まず車があまり入ってこない駐車場に移動し、自分の運転の診断が行われた。
その前に着座姿勢やミラーの調整など、教習所で教わるような運転前の準備を一通り。少しこの時間が長かった。
駐車場をぐるりと一周しただけで診断は終了した。端的に言うと気が急いていて危険な運転であるという結果だった。どうやら視線の移動やアクセルの踏み具合を見ていたようだ。特に、視線に関してはこの後何度も指摘を受けることになる。
駐車場ぐるぐる
安全な運転と判定されるまで駐車場をぐるぐるする。指導内容は概ね以下の通り。
- 運転時はヘッドレストに頭をつけず、やや前傾して周囲を観察する
- 一点を凝視しない。周囲を散漫に見る
- ハンドルは見ない。壁が気になっても凝視はしない
- 曲がる際は行き先を確認してから周囲を確認する
- 近くを見ずに、遠くにぼんやりと行き先を定めると自然と車が向かう(ように無意識に操作される)
短時間でよくこれだけ指導できるものだと感心した。視線については本当に指導の通りで、乗った当初は緊張からか一点を凝視したガチガチな運転になっていた。指導員の伝え方はやや抽象的で単純化したものだったので、個人的にはなぜそうするのか、なにが狙いかを教えてもらえる方が飲み込みが早かったように思う。
交通量が少ない道を走る
概ね指導内容を習得したところで公道に出る。あまり交通量が多くない住宅街近辺の道路で危険予知をしながらゆっくり走った。
- 物損はなんとかなるが、人に危害を加えるとどうにもならない
- 公道では飛び出してくる子供や自転車に注意する
- 関西は自転車が多いので気をつける
- 前の車や歩いている人など、特定のものを凝視しない
- 視界に入り認識したものに危害を与える(与えられる)ことはほとんどない
- アクセルとブレーキの踏み替えには時間がかかる
- 注意が必要な場所ではアクセルを抜き瞬時にブレーキをかけられる態勢を取る
- 危険を予測する。次の次の信号まで見る
- バックミラーは気にしない。マイペースで走る
- 前の車に着いていかず、十分な車間距離を取る
- 距離を取っていれば何にも当たることはない
車庫入れの練習
駐車の目印として駐車場の縦線と横線がぶつかりTを描く箇所にマーカーを置いた。駐車の際は、この場所に後輪の縁をなぞるように当ててバックしていくとうまくいくとのこと。なんか教習所で習った気がするが、すっかり忘れていた。
- 駐車スペースに接近する。線とは1m程度離れた状態で真っ直ぐ接近する
- 少し離れても良いが、近づきすぎると良くない
- 背中とT字が合わさったタイミングでハンドルを切って前進する
- サイドミラーにマーカーが見えたらハンドルを逆に切り返し後進する
- 後進しつつ、後輪をT字に接触させる
- ハンドルを切ったまま転回する。展開し切るまでハンドルを戻したりはしない
- 車が駐車スペースの線に対し平行になったらハンドルを戻す
- 慎重に後進する。バックカメラや目視で後ろのスペースを確認する
- 最後の詰めの段階で車をぶつけるケースが多いらしい
- 駐車スペースに対し車がズレていた場合、前進して調整する
- 真っ直ぐ前進し、バックで位置調整をする
- 後進時も左にハンドルを切れば左に進み、右に切れば右に進むことを直感的に理解する
- ハンドルの位置がわからなくなったら、ほんの少しだけ車を動かしてみて確かめる
- 考えていてもよくわからなくなるだけなので、とりあえずほんの少し動かしてみる
駐車は苦手としていたが、言われた通りにやるとなんとかなった。意外にも特に指摘はなくスムーズに終わった。ここまでで2時間程度。昼休憩を取る。
交通量の多い道を走る
複数車線のある国道を通り、神戸の中心部に向かう。三宮、元町を過ぎ、ハーバーランドまで到達した。
- 曲がる際は、やはり歩行者や自転車などに最大限注意を払う
- 自転車やバイクの巻き込みに気をつける
- 情報量の多さに惑わされない。特定の情報に執着しない
- 俯瞰的にぼんやり遠くを見る。視界に入っているものはあまり問題にならない
- 大きなトラックや業務用の車は運転が上手い。近づいても不安を感じない
- 先の信号を見て、早めにアクセルを緩める。やんわりと止まる
- 制限速度+10km/hなら大丈夫だが、周囲のペースに流されて飛ばさない
- 交差点での発進時は隣の車線の車を先にスタートさせる。信号無視の車が突っ込んできた場合などのリスクを回避する
- 車線変更時はハンドルを切り過ぎない
- 右側はよく見えるが、左側はあまり見えないので注意
- ミラーだけでなく直接目視して車線変更する
ショッピングセンターにて
ショッピングセンターに入り、駐車などの練習をした。これまでの復習のような感じ。
- 駐車場の券売機を取る際は、右のミラーを券売機に寄せていくイメージ
- 駐車場では子供の飛び出しに注意する。急がずアクセルは緩めたままにする
自宅付近に帰る
行きとは違う道を通り、自宅付近に帰った。4時間みっちり教習を受けたため、どっと疲れた。最後の方はかなり運転に慣れたため恐怖心はだいぶ和らいだ。だが、完全に乗れたようになった感じはしないので、今後も継続的にカーシェアなどを活用して練習する必要があるだろう。
プリウスは正直なところ運転しにくい感じがしたので、ソリオなどのよりコンパクトで視界が良い車を借りて練習したい。